医療法人 アイブイエフ詠田クリニック


いかに安心して
治療に
臨んでいただけるのか
いつも考えています

医療法人アイブイエフ詠田クリニック
詠田由美先生

 

1999年、福岡市に不妊治療専門クリニックをオープンして20年。以来「チームワークを大切にし、毎日スタッフとのディスカッションを欠かさずに続けてきた」という詠田由美先生。
趣味を楽しんで気持ちを切り替えるなど、
妊活のヒントも教えてくれました。


小学生のときの夢は「科学特捜隊に入ること!」

福岡県大牟田市で生まれ、北九州市で成長し、18歳からは福岡市で暮らしています。
子どもの頃は好奇心旺盛で、外でよく遊んでいました。学校から帰ると、すぐにランドセルを置いて外に飛び出し、近所の友人とドッジボール、ゴム飛び、縄跳び、鬼ごっこなど、何でもして遊びました。
小学生のときには、「ウルトラマンをサポートする科学特捜隊になりたい!」と本気で思っていました。しかし、その条件が「小学校の通知表がオール5であること」となっていたんです。
走ることが苦手で体育は✖️、子どもの頃から声がハスキーで音楽が✖️、科学特捜隊はあきらめました。その後は、明確な「なりたい職業」はなかったですね。

映画「日本沈没」がきっかけで医学部を志望

高校時代は社会や経済に興味があって、慶應義塾大学の経済学部を志望し、受験科目である英語・数学・社会の勉強に力を入れました。
ところが、映画「日本沈没」を見て、「東京で地震に遭ったら怖い!」と思って、東京に行くのをやめ、地元・福岡に残ることにしました。勉強してきた受験科目を生かすなら「医学部がいいのでは」という先生のすすめに、「なるほど」と思って医学部を受験しました。
実は父が産婦人科医なのですが、だから医師になろうと思ったこともなければ、逆に避けたこともありませんでした。
「医師になる」と決めたのは、医学部に進んでからです。
人の体のしくみの基礎はもちろん、生物学や解剖学など、どの勉強も面白くて。受験や国家試験のための勉強ではなく、興味を持って学ぶことができました。そのおかげで、現在も治療に関するヒキダシが増えました。
たとえば卵巣であれば、内科的、外科的、病理など、さまざまな領域が関係しますが、そうした多方面の視点から考えることができます。

女性でも手術に携わる機会が多い産婦人科へ

米国生殖医学会議に参加したときの写真。生殖医療に携わって30年を迎えます。
大学5年の臨床研修の頃から外科系を目指していましたが、6年生の研修がすべて終わったとき、女性でも開腹手術に携わる機会の多い産婦人科に進むことを決めました。
生殖医療については、研修医の頃に日本初の体外受精児の出生報告を学会で聞き、「どうしてもこの領域に進みたい!」と考えて、今に至ります。大学で10年ほど生殖医療に取り組み、1999年、福岡・天神にアイブイエフ詠田クリニックをオープンしました。

10年前にクラシックバレエを再開
何歳になっても進歩できると実感

体を動かすことが大好きで、小学生から大学生まではクラシックバレエ、高校はバレーボール、大学はテニス、結婚後は家族でスキーを楽しみました。すべてのスポーツは40代後半で終了し、10年前からクラシックバレエを再開しました。
小学生で始めたクラシックバレエは、中学生からは舞台にも出演しました。大学時代は勉強が大変でしたが、それでもバレエを続け、一緒に舞台で踊ったその頃の仲間とは、今も思い出話に花が咲きます。
しかし、医師になって2カ月経った頃、当直が始まったときに、これは両立がむずかしいと感じ、やめました。
10年前、約20年ぶりにバレエを再開しました。仕事帰りにスタジオに寄るのですが、好きなことをするのはリフレッシュしますね。
以前は怖くてできなかった動作が、テクニックが上がってできるようになるなど、毎回のレッスンで発見があります。そして、また舞台に立つようになりました。舞台は皆で力を合わせてつくり上げるのが本当に楽しいのです。
スタジオでいっしょに踊る仲間の中には、私の仕事を知って「治療していました」と告げられる方もいます。
お子さんを授かるという願いは叶わなかったけれど、気持ちの整理をされて、人生をいきいきと楽しむ姿を見ると、私もうれしくなります。

10年前からクラシックバレエを再開し、舞台にも立っています。

職員間のコミュニケーションが安全な医療につながる

患者さまが妊娠されて、元気に赤ちゃんを出産されたという報告を聞いたときには、喜びとやりがいを感じます。
しかし、どんなに患者さまとともに努力しても、すべての方に妊娠という結果が出せないことは、この仕事のむずかしいところです。現在の科学では妊娠のしくみが100%解明されていないことに憤りを感じます。
日々の診察では、患者さまとのコミュニケーションを大切にしています。生殖医療のプロフェッショナルとして、いかにわかりやすく、身体や治療のことを伝え、安心して治療に臨んでいただけるのか、それをいつも考えています。
クリニックの自慢は、職員のチームワークと明るさ。1日100人前後の方が受診されますが、受付、ナース、コーディネーターなど、スタッフ全員が患者さまを知っています。
そのために、日頃から部署間でお互いの仕事を理解することに力を入れています。円滑な職員間のコミュニケーションは、ミスのない安全な医療につながるからです。

不妊治療をしている人、妊活中の人に伝えたいこと

自分自身の身体のことをよく理解して、カップルに合った治療を選択してください。インターネットの情報に振り回されて、ご自身の治療を見失わないように!
そして、妊娠反応を最終目的にせず、しっかりとした母親をめざしてください。
また、妊活中は、体を動かしたり趣味を楽しむなど、好きなことに熱中する時間を持ちましょう。仕事や治療から気持ちをパッと切り替えて、ストレス解消やリラックス、リフレッシュすれば、また仕事や治療にも向き合えますよね。
運動であれば汗をかいてすっきり、体が疲れるので、夜はぐっすり眠れます。

PASサポーターになったきっかけ、Fineに期待すること

不妊という体験(つらい経験も含めて)を経験された方々の集まりだからです。患者さまに共感し、最も適切なアドバイスを行なってくださるFineの皆さん、私も何かお手伝いができればと思い、PASサポーターになりました。

 

HP:http://ivf-nagata.com/